2022年10月9日 21時33分終了#119507 [文化] アンケート・ライス
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- 9 :名無しさん 22/10/10 03:26 ID:A,j3-FL6F,
(・∀・)イイ!! (1) - アオイとサキ
アオイとサキは女子高時代からの親友だ。
きっかけは村上春樹がお互いに好きだと知ったことだった。
正直作品としては意味不明だが、ちょいエロいのがいいと言うのが彼女らの認識だ。
有名どころしか読んでいないし、ハルキストも自認していない。
ハルキストを自認していないが、ノーベル文学賞発表の際には数日前から2人で盛り上がる。その程度だ。
毎年ノーベル文学賞候補と言われては受賞を逃す、そんなギリギリの所を攻める姿勢を2人は大いに評価している。
もちろん村上春樹にはそんなつもりは無いだろうが。
そんな彼女らが高校三年生の時、漠然とした将来に悩み、とりあえず同じ大学に進もうという事になった。
在学中に村上春樹がノーベル文学賞を獲れたらいいね、そんな冗談も交えて話し合った。
アオイとサキは東京のとある大学の教育学部教育心理学コースを選択した。
二人とも行動心理学に興味があったのだが、将来教員と言う道もアリかもしれない、そんな打算があった。
「ねぇサキ、ライス教授今日もダンディーだよね」
「ね、わかる!けど、アオイってばライス教授好き過ぎでしょ」
「何言ってんの、サキだって一緒でしょ」
校内のラウンジで笑い合う光景はいつもと変わらない。
すでに三年次だというのに、女子高だった事もあり、同世代の男子に興味が無いわけではないのだがイマイチ盛り上がりに欠ける。
それには仕方ないであろう理由も有る。
ゼミのライス教授だ。
きさくで理知的、清潔感溢れる二枚目。男女問わず、学部切っての人気者だ。
好奇心も旺盛で常に社会のあらゆる事象に目を向けている。
ゼミの飲み会にも頻繁に顔を出し、あまつさえ会計では半分以上をポンと出してくれる。
全額でないのは学生の自主性を尊重する為だ。あくまで教育者に徹する人格者でも有る。
飲み会では率先して話題を提供し、場を大いに盛り上げる。
よって会は終わりが見えないかと思いきや、終電前にはお開きに持っていくという教育者の鏡だ。
最近では、たまに教授による行動心理学の話題が出るのでアオイもサキも興味津々だ。
曰く「人はなぜ尿
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- 10 :名無しさん 22/10/10 03:31 ID:A,j3-FL6F,
(・∀・)イイ!! (0) - …省略されんのかよ
- 11 :名無しさん 22/10/11 21:13 ID:CT44vXq6iY
(・∀・)イイ!! (2) - アオイとサキ 2
飲み会後各々帰路に就く中、アオイとサキは乗る電車は違うものの、ライス教授と三人、同じホームにいた。
アオイはあえて当たり障り無い会話を続けていたのだが、サキが唐突に爆弾を落とす。
「ライス教授、飲み会の時からからずっとトイレ行ってませんよね?」
ライス教授は一瞬目を張るも直ぐにいつもの穏やかな笑顔を見せる。
「サキさんは私が意図的に『我慢』をしているとおっしゃるのですか?」
そう言う彼の顔はどこか嬉しげだ。
「いえ、私じゃなくてアオイが思った事なんですけど……」
そこまで言うとチラとアオイに視線を向ける。
「え、ちょっ、サキ?」
急に振られたアオイはしどろもどろだ。
「ほう、ではアオイさんは何故そう思ったのですか?」
アオイをじっと見つめながら問うライス教授。
「あの、かなりの量を飲まれてたのに全然トイレにも行かれませんでしたし、その、キツめスキニージーンズを穿いているのも、
敢えてそうしているのかなって……」
アオイはライス教授を直視出来ぬまま言い淀む。
「アオイさんは、尿意を我慢する事とキツいスキニージーンズを穿く事には相関関係が有るとおっしゃるのですね?」
「え、あの、それは……」
答えに窮するアオイ。
「アオイ言ってました、確信は無いって」
思わずサキが割って入る。
「そうでしたか。決して詰問しようとしている訳ではないのです。誤解を与えてしまったのであれば申し訳ありません。
しかしアオイさんは中々興味深い視点をお持ちだ。私のゼミに優秀な学生が居るというのは嬉しい限りです」
「いえ、私は、そんな……」
思いがけず称賛されたアオイは頬を赤らめながら恐縮しきりだ。
一方、そんなアオイを見たサキは胸の奥にツキリとした物を感じていた。
その後直ぐにホームに入って来た電車にライス教授は乗り込み、二人に笑みを向けながら軽く手を振る。
アオイとサキは、それぞれの思いを胸に、走り去る電車を見送った。
「ねえ、アオイ。次のゼミの飲み会なんだけどさ、って何見てるの?」
サキがいつものラウンジでスマホと
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