94 :名無しさん 08/12/16 15:46 ID:Q5PTv-cDHc (・∀・)イイ!! (-3)
>>84
外貨というものは、基本的に、自国の政策の及ばないところで流通しているもので、全部を邦貨に
換えることはできない。外貨に乗っかっている富というものは究極的には発行国の産品を買って
自国に運んでくることでしか本当の意味での自国のものとすることはできない。

たとえば、ユーロの域内マネーサプライは、日本の円の域内マネーサプライのだいたい2倍だ。
さて、ヨーロッパ中のユーロの半分をかき集めたら、日本円をすべて買うことが出来るか?
ぜってー出来ない。通貨という仕組上、それくらい大きくなると、もう交換できない。
トラベラーズチェックとかタンカーの船腹一杯の原油の決済とか、そういう小さな単位でなら
容易に交換できるのは、実を言うと、反対向きの交換を誰かが行っているからだ。小さな交換は
可能で、沢山の小さな交換のなかに埋もれてしまうからだ。

輸出というのは、自国での産品、要は、人の手や頭を使った労働の成果、つまり、実体のある富を
外国に渡し、そして、自国では使い道の無い、政策を発行国に握られている、ありていにいえば
使えない貨幣を握ることだ。貿易黒字というと、黒字の字面に騙されて良いことのように勘違いする
人が多いけれども、多くの自国の富が、多くの使えない貨幣に置き換わっていることだ。

だから、輸出産業ってのは、一企業とか一業界とかを限界とする小さな単位では儲かっていても、
一国という大きな視野での経済では輸出をすることで国が痩せてしまっているんだよ。


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