113 :名無しさん 15/11/13 02:55 ID:_QnQG9Z,zX (・∀・)イイ!! (0)
まず東十条が登場する。彼は気がくるっていた。頭のネジがゆるんでいたので
まともなアンケは立てられなかったが自分ではそれを完全なアンケだと信じこ
んでいた。彼は24時間自宅を警備しているニートである。しかし彼が実際に警
備活動をする場合は極めて少い。いつもPCの前に座ったままだ。その為には他
の家族がいるではないかというのが彼の理屈だったのだろう。その理屈を誰か
が聞いたわけではないにもかかわらず誰もが東十条のその理屈を悟っていた。
何が悲しくて自分がそのように卑近な仕事をしなくてはならないのかと東十条
は思っているのであろうと皆が確信していた。なぜかというとそもそもそんな
必要はまったくないにかかわらずそのまったくない必要以上に彼は政治アンケ
や中韓アンケを立てる努力を怠らなかったからだ。政治とりわけ国際政治に対
して意見をもつことで自分を大人物に見せかけようとするその行動の硬直性は
彼の全てをかえってニートくさく見せた。誰かと政治の話をするためには就労
経験と一般常識と充分なコミュニケーション能力が必要だということをあきら
かに東十条は知らなかった。さらにまた、そもそもなぜそのように見せかける
のかといえば彼は中国や韓国から自分が差別されているのではないかと常に
疑っていたからだ。というのは家族や近隣住民やコソアン民の中には彼のこと
をあれはニートではなくSNEP(孤立無業者)ではないかという者がいたし他の
ある者に到っては知的障害者だろうなどとも言い、そうした言葉の端ばしは窓
を開けて換気などしている際自身のことについては限りなく敏感な東十条の耳
にしばしば入ってきたからである。むろんそうした言葉は家族たちの至極素朴
な疑問に過ぎず何ら東十条を自分たち人間の最底辺またはそれより下に貶めよ
うとするものではなかったのだ。むしろ家族たちの階級感覚ではたとえ実際に
はそのような階級制度などが存在しないにもかかわらず、そしてそのことがわ
かっていてさえニートはそもそも人間ですらないのだと思える筈だった。ある
種のニートは死罪にさえなり得たではないか。それにまた東十条をニートとい
うなら彼以上にニートたるべく運命づけられたまたお前か先生やモリモリおじ
さんだって同じコソアンで活動していたししかも彼らは同じコソアンで益体も
ないアンケを立て続けて森を無駄遣いしているという点においては仲間である
。だがこれは誰にでも容易に想像できることながら彼は当然他のアンケ主全員
が嫌いであった。そもそもあれほど執拗にあぼーんを繰り返す東十条が他のア
ンケ主のアンケには滅多に文句をつけないことが誰の眼からも不思議に見えた
。まずモリモリおじさんは毎日数千森を費やしておはようアンケを立て続け1
日100件近いモリギフを100日以上ずっと送り続けた。何らかの方法で森を不正
に得ているのであろうと東十条には思えたがしかし彼がいくらモリギフのメッ
セージ欄で密かに教えを請うてもおじさんは稀に森を援助こそするものの手の
内は頑として明かさないのだ。もちろんそんなことは些細な一例である。しか
しその些細な例の積み重なりは東十条の気を狂わせずにはおかなかった筈と誰
もが確信していた。もしかするとそれに耐えているように見せかけていること
こそ東十条がすでに狂っている証拠ではなかっただろうか。他にも常連アンケ
主の中で東十条に似た性向の者としてはジャニーズアンケ主がいる。驚くべき
ことにはレスあぼーんの傾向も自分への批判を絶対に認めないという点で全く
同じだったのだ。だがこれは東十条自身もジャニーズアンケ主もまた他の連中
も二人をまったく似て非なる分野のアンケ主として認識していたしあぼーんに
しても他にこれといった武器がないから同じ手段を取らざるをえないだけなの
であろうと納得できるのだ。東十条が知的障害者ではないかと言った者は東十
条のコミュニケーション能力が不自由であることによって連想が短絡したので
ありしかも東十条は決して森の購入やアンケ立てすらできない本物の知的障害
者ではない。その証拠にコソアンにはある一面においては東十条よりも狂って
いると言えなくもない尿意我慢アンケ主などという者もいる。さらにもし東十
条に言わせるならば当然あの尿意我慢アンケ主はなぜ平日の昼間にあれほどア
ンケを立てられるのかその方がよほど奇妙ではないか自分ではなく彼こそが真
にニートなのではないかと言った筈である。ところが暗に自分は知障やニート
ではないと自己主張するその東十条がアンケ主として有能だったかといえば決
してそんなことはなかったのだ。東十条のコソアンにおけるあぼーん使用率は
他のどのアンケ主よりも多く異常であり迅速でもあり、つまりそれはコソアン
でアンケを立てている他のアンケ主に充分疑問を抱かせ得るほどのものだった
。なぜ彼のあぼーん発動回数がこれほどまでに多いのかという疑問及び彼がレ
スをあぼーんしようとする時の一種の儀式めいた珍妙な絶叫は近隣から苦情が
出ているほどだがこれはのちに詳しく述べる機会があるだろう。*


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